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コラム

2021.12.12

建設業

経審/入札参加

Ⅹ2(自己資本額および平均利益額)の評点アップ対策 

 Ⅹ2は、「倒産しにくい会社かどうか」すなわち会社の安定性を、返済の必要がない自己資本の額と会社が稼ぎ出すキャッシュの額で評価する指標です。
 Ⅹ2の評価点は、自己資本額と過去2年の平均利益額(営業利益+減価償却費)を評点テーブル(Ⅹ21とⅩ22)に当てはめて算出し、それぞれの合計を2で割った点数で算出します。これを数式にすると、Ⅹ2=(自己資本額評点+平均利益額評点)÷2 となります。総合評定値(P点)における配点は15%です。
 Ⅹ2は、Ⅹ1と同じく絶対額で評価する指標であるため、大規模な会社に有利な指標と言えます。そのため、小規模事業者が短期対策で評点をアップさせる手法は、増資(資本金の増加)ぐらいしかありません。会社の経営方針(中長期目標)を明確にして、利益を毎年積み増し利益剰余金が蓄積できるような取り組みを着実に進めていくことが肝要です。


1.自己資本額の評点(Ⅹ21)算出方法

 自己資本額は、貸借対照表(BS)の資産総額から負債総額を差引いた純資産の額です。自己資本額の評点(Ⅹ21)は、審査基準日の自己資本額又は直前2年の平均の自己資本額のどちらかの数値を選択することができ、以下の評点テーブルにあてはめて算出します。なお、自己資本額がマイナスの場合は0円として計算します。

  • Ⅹ21テーブル

大阪府住宅まちづくり部建築振興課「経営事項審査申請の手引き」からの引用


2.平均利益額の評点(Ⅹ22)算出方法

 平均利益額は、EBITDA(イービット・ディー・エー)という指標を採用しています。EBITDAは、利払前税引前償却前利益(営業利益+減価償却費)のことで、企業が稼ぐキャッシュの額を表す数値です。平均利益額は、損益計算書(BS)の営業利益に減価償却費を足し戻した額の2年平均の絶対額を、以下の評点テーブル(Ⅹ22)にあてはめて算出します。なお、平均利益額がマイナスの場合は、0円として計算します。

  • Ⅹ22テーブル


大阪府住宅まちづくり部建築振興課「経営事項審査申請の手引き」からの引用

3.Ⅹ2の評点アップ対策

 利益が見込めそうな年に「節税対策」と称して、役員報酬を増やしたり必要性に乏しい機械・設備などを衝動買いする経営者の方も見受けられます。節税対策も一つの考え方ですが、経審の評点アップを目指すのであれば、税金を納めてでも毎年利益剰余金を積み増し、自己資本(利益剰余金)を蓄積する経営にシフトする必要があります。

  • 増資
  • 経営方針(中長期目標)を明確にし、会社の体質を見直し利益剰余金を積み増す
  • W点にも寄与し、経営効率向上に資する機械・設備等の取得
  • 減価償却費の適正な計上
     

経審の評点アップをお考えの場合は、当事務所にご相談ください!

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