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コラム

2024.09.26

建設業

許可

施工管理技術検定の受検資格について

投稿日 2024年9月26日 最終更新日 2024年10月2日

 建設業の施工管理技術検定は、建設業法に基づく国家試験です。施工管理技術検定の第二次検定に合格し施工管理技士の称号を得ることで、建設業の許可要件の一つである営業所の専任技術者になることができます。また、工事現場の配置技術者(監理技術者または主任技術者)にもなることができ、経営事項審査においては技術職員として評価の対象になります。このように施工管理技士は、工事の品質を向上させ、許可の取得や工事の受注に直結する重要な国家資格ということができます。
 この技術検定の受検資格については、令和6年4月に大幅な見直しが行われ(※1)、従来までの学歴に応じた実務経験年数の要件が撤廃され、第一次検定については一定の年齢に達すれば原則誰でも受検することができるようになりました。また、実務経験年数の要件については、第一次検定合格後の実務経験年数に統一され、建設業界以外からの転職者でも取り組みやすい制度に変わっています。(経過措置として令和10年までは旧受検資格での受検も可能です。
 一方で、実務経験の証明については、受検要件を満たさない受検者の不正受検が相次いで発覚したことから、厳格化されることになりました。(※2)

※1.「施工技術検定規則及び建設業法施行規則の一部を改正する省令」等が公布
※2.施工管理技術検定試験に関する不正防止対策について(R2.11.10国交省プレスリリース)

1.第一次検定の受検資格

 施工管理技士の第一次検定は、試験実施年度内に年齢(※3)が、1級の場合は満19歳以上、2級の場合は満17歳以上となる者であれば、学歴を問わず受検することができます。
 なお、受検の申込先は国土交通大臣指定の試験機関で以下のとおりとなっています。

試験種目技術検定の試験機関
●土木施工管理(1級、2級)
●管工事施工管理(1級、2級)
●造園施工管理(1級、2級)
●電気通信工事施工管理(1級、2級)
(一財)全国建設研修センター
https://www.jctc.jp/
●建築施工管理(1級、2級)
●電気工事施工管理(1級、2級)
(一財)建設業振興基金
https://www.kensetsu-kikin.or.jp/
●建設機械施工管理(1級、2級)(一社)日本建設機械施工協会
https://jcmanet.or.jp/

 1級検定の第一次・第二次と2級検定の第二次は年一回開催ですが、2級検定の第一次は年二回の開催となります。

 ☞ 令和6年度の検定スケジュール

※3.令和6年度検定の場合は、令和7年3月31日までに上記の満年齢に達した場合は受検することができます。

2.2級施工管理技士になるには?

 2級の第二次検定を受検するには、第一次検定合格後3年の実務経験が必要になりますが、1級の第一次検定合格者(1級施工管理技士補)については1年の実務経験で足ります。 なお、実務経験に該当する工事の範囲は、原則として検定種目(資格)に対応した建設業の種類(業種)に該当する工事となります。また、複数の検定種目(資格)が対応する建設業の種類(業種)の工事の経験については、同じ経験を複数の検定種目の実務経験として申請することも可能です。

3.1級施工管理技士になるには?

 1級の第二次検定を受検するには、第一次検定合格後5年の実務経験が必要になりますが、特定実務経験(※4)1年を含む場合は3年で、監理技術者補佐としての経験の場合は1年の実務経験で足ります。

 2級第二次検定合格者の場合であっても、さらに5年の実務経験が必要になるので、最短で1級の施工管理技士資格の取得をめざすのであれば、1級の第一次試験から取り組むのが良いかもしれません。

※4.請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者 (当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限ります)の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験

4.実務経験の証明について

 工事の従事期間等の必要事項について、原則、工事毎に、工事請負者の代表者等又は請負工事の監理技術者等による証明が求められます(工事請負者とは受検者の所属先、請負工事とは受検者の所属先が請け負った工事のことをいいます)。

5.旧受検資格での受検について

 令和6年度から令和10年度までの間は経過措置期間として、旧受検資格と新受検資格の選択が可能です。旧受検資格の要件を満たしている方は第一次検定合格後すぐに二次検定を受検することができるので大きなメリットがあります。なお、令和6年度より後の検定で有効な二次検定受検票の交付を受けた場合は経過措置期間後(令和11年度以降)も旧受検資格での受検が可能とされています。

 旧受検資格を選択した場合の実務経験の証明は、以前勤務していた会社等の実務経験も含め現在の勤務先の代表者等の証明で足ります。(受検申込者自身が代表者である場合の本人証明も可。)

【参考~旧受検資格】

1級の受検資格 
第一次    第二次
2級の受検資格 
第一次    第二次
大学(指定学科)卒業後3年実務17歳以上  卒業後1年実務
短大、高専(指定学科)卒業後5年実務17歳以上  卒業後2年実務
高等学校(指定学科)卒業後10年実務17歳以上  卒業後3年実務
大学卒業後4.5年実務17歳以上 卒業後1.5年実務
短大、高専卒業後7.5年実務17歳以上  卒業後3年実務
高等学校卒業後11.5年実務17歳以上 卒業後4.5年実務
2級合格者条件なし 合格後5年実務
上記以外15年実務17歳以上  卒業後8年実務

(1級の場合は、いずれも指導監督的実務経験1年を含む必要あり)

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