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コラム

2024.10.25

建設業

周辺業務

みなし登録電気工事業者の開始の届出について

投稿日 2024年10月25日 最終更新日 2024年10月25日

 電気工事業(一般用電気工作物及び自家用電気工作物の設置・変更の工事、一般用電気工作物のみの設置・変更の工事)を営む場合には、工事金額の大小に関係なく、知事又は大臣による登録電気工事業者の登録を受ける必要があります。(☞弊所記事「電気工事業者の登録・届出について」)
 一方、建設業の許可を取得した建設業者(業種を問いません)が、新たに電気工事業を始める場合には、みなし登録電気工事業開始の届出が必要になります。この開始の届出は、既に電気工事業の登録を受けている事業者が新たに建設業の許可を取得した場合にも必要な手続きとなります。
 みなし登録開始の手続き自体は決して難しくはないですが、建設業の許可と電気工事業の届出が本来別々の手続きであるということ、建設業の許可を取得してみなし登録電気工事業者となった事業者は建設業法と電気二法の両方の法律の規制を受けるということ、を理解しておく必要があります。

1.建設業者に対する特例~みなし登録(通知)電気工事業者

 建設業法の許可を受けた建設業者(業種は問いません)が、新たに又は引き続き電気工事業を営む場合には、遅滞なくその旨を知事又は経済産業大臣に届出(自家用電気工作物のみの場合は通知)をしなければなりません。届出(通知)をした電気工事業者は、電気工事業法の登録(通知)電気工事業者とみなされ、同法の登録や登録取消しの規定は適用されなくなりますが、同法のそれ以外の規定はそのまま適用されることになります(電気工事業法第34条)。

 これは、 建設業法及び電気工事業法の二重規制を排除する一方で、建設業法では規制できないところの一般用電気工作物等及び自家用電気工作物の保安の確保について必要な規制を加えることが目的とされています。

 電気工事業者は、施工する電気工作物の種類や建設業許可の有無によって、次の4種類に分類されることになります。

一般用電気工作物のみ、又は一般用電気工作物・自家用電気工作物自家用電気工作物のみ
建設業許可なし登録電気工事業者通知電気工事業者
建設業許可ありみなし登録電気工事業者みなし通知電気工事業者

2.みなし登録電気工事業者の開始の届出について(大阪府の場合)

 大阪府の場合、届出先は「大阪府電気工事工業組合本部(大阪市北区)」となります。(窓口持参。電子申請・郵送等による受付はありません。)

届出書類、添付書類・確認書類等法人個人備考
●開始届出書(様式第18  第24条)2部提出(1部は控えとして受付印押印+届出番号記載)
●誓約書個人用(例示1)法人用(例示2)
●主任電気工事士等にかかわる書類
《第一種電気工事士免状の場合》
・第一種電気工事士免状の写し(講習受講記録も含む)
《第二種電気工事士免状の場合》※1
・第二種電気工事士免状の写し・主任電気工事士等実務経験証明書
●主任電気工事士の雇用(在職)証明書主任電気工事士を雇用する場合のみ(※2
●建設業許可通知書の写し
●電気工事業廃止届出書(様式第12 第8条)登録電気工事業者が新たに建設業許可を取得した場合のみ
●登録電気工事業者登録証(原本提出)同上
●手数料不要不要

※1.※第ニ種電気工事士が認定電気工事従事者認定証を取得している場合は、認定書のコピーを添付することで600V以下の自家用電気工作物の作業を行うことができます。 

※2.申請者(法人の場合は役員のいずれか)が主任電気工事士になる場合は不要です。

  • 届出番号の付与
     登録電気工事業者が建設業の許可を取得し引き続き電気工事業(一般用電気工作物のみ、又は一般用電気工作物・自家用電気工作物)を営む場合は、みなし登録電気工事業の開始の届出と合わせ、旧来の登録電気工事業を廃止するための手続きが必要です。この場合、旧来の登録番号に代わって、届出日当日に新たな届出番号が付与されます。
  • みなし登録電気工事業者には新たな「登録証」は交付されません。
     みなし登録電気工事業者の証明が必要な場合は、上記「開始届出書」の控え(副本)を利用します。(控えには、受付印と新しく付与された届出番号印が押印されます。)証明書の交付を受けたい場合は、「電気工事業の届出に関する証明願」により証明書の交付を受けることができます(1通500円)。
  • みなし登録電気工事業者の標識の掲示
    みなし登録電気工事業者の場合も、営業所及び電気工事の施工場所ごとの見やすい場所に標識を掲示しなければなりません。(建設業者の標識とは別に掲示します。)

3.みなし登録電気工事業者の変更届(大阪府の場合)

 みなし登録電気工事業者は、届出書の記載事項に変更があった場合は、変更のあった日から30日以内に変更の届出をしなければなりません。(主任電気工事士の選任は2週間以内)

●申請書類:電気工事業に係る変更届出書(様式第19) 2部提出 手数料不要

●添付書類;以下のとおり

変更内容必要な添付書類
申請者の氏名(個人)又は名称(法人)の変更<個人の場合>
 ・戸籍抄本の写し、住民票の写し等、変更前後の 内容が確認できる書類
 <法人の場合>
 ・登記事項証明書等の写し
法人の代表者の変更・誓約書(例示2)
・建設業許可の変更届出書の写し
申請者の住所(個人) 又は本店(社)所在地※(法人)の変更  ※登記簿上の所在地※建設業許可書に記載された所在地と本店(社)の所在地が 異なる場合は以下の書類が必要
 <個人の場合>
・住民票の写し等、変更前後の内容が確認できる書類
 <法人の場合>
・登記事項証明書等の写し
営業所の所在地の変更・建設業許可の変更届出書の写し
営業所の名称の変更・建設業許可の変更届出書の写し
行う電気工事の種類の変更・主任電気工事士等の免状の写し (第一種電気工事士の場合、講習受講記録を含む)
主任電気工事士等の免状の種類の変更・主任電気工事士等の免状の写し (第一種電気工事士の場合、講習受講記録を含む)
主任電気工事士等の変更・誓約書 (個人の場合:例示1)(法人の場合:例示2)

《主任電気工事士が第一種電気工事士の場合》
 ・第一種電気工事士免状の写し (講習受講記録を含む)
《主任電気工事士が第二種電気工事士の場合》
 ・第二種電気工事士免状の写し
 ・主任電気工事士等実務経験証明書 (例示3)
 *3年以上の実務経験

 <主任電気工事士が役員の場合又は雇用している場合> 
・主任電気工事士の雇用(在職)証明書(例示4)
1)建設業許可の更新 
2)建設業許可の変更
 ・一般建設業⇒特定建設業
 ・大阪府知事⇒国土交通大臣
・建設業の許可通知書の写し 
・主任電気工事士等の免状の写し (第一種電気工事士の場合、講習受講記録を含む)

※主任電気工事士で認定電気工事従事者認定証を取得している者は、「6.行う電気工事の種類の変更」の手続きをしなければ600V以下の自家用電気工作物の作業を行うことができません。

電気工事業の登録・届出や建設業許可の取得をお考えの場合は、弊所にご相談ください!

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